エリート医務官は女騎士を徹底的に甘やかしたい
 ガイアは心底愛おしいものを見るような瞳で私を見つめている。待って、私は何を言われているの?ガイアがずっと私のことを?本当に?

「ゆっくりニーナを甘やかして俺から離れられないようにしたかったのに。それなのに、あんな女に言われたことであっさり俺のそばから離れようとするなんて……認められるわけないだろ?」

 そう言って、ガイアは私に顔を近づけてくる。ガイアのイエローグリーンの瞳が私の瞳を射抜いてしまって、視線を逸らすこともできない。そのまま、ガイアの顔が至近距離まできて、ガイアがそっと囁く。

「俺に、キスされるのは嫌?俺のことは好きじゃない?ほんの一ミリも、俺に望みはない?もしそうだとしたら、今ならまだ後戻りできる。どうする?ニーナは、俺から離れたい?」

 今にもキスしてしまえる距離で、ガイアはそっと私に尋ねた。身体中の熱が一気に流れて、胸がドキドキして今にも張り裂けてしまいそうだ。私は、どうしたいんだろう。ガイアから離れたい?ガイアのことをどう思っているの?そう自分に問いかけた瞬間、ずっと押し殺してきた気持ちが一気にわき上がって、今にも溢れてしまいそうだ。

「……キスしてほしい」

 小さくつぶやいたその言葉は、ガイアにしっかりと届いていたみたいだ。ガイアは一瞬目を見開いて、すぐに嬉しそうに小さく微笑む。そして、ガイアの唇がすぐに私の唇に重なった。
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