【番外編】SP 橘は、“甘やかし専門医”です
採血が終わり、看護師が手際よく器具を片付けていくなか、部屋の片隅でその様子を見ていた鶴田が歩み寄ってきた。
「お疲れ様でした。検査結果が出るまで、20分くらいかかりますので、少しお待ちください」
そう穏やかに告げたあと、鶴田はふと表情を緩めて、2人に向かって話し始めた。
「……まさか、一ノ瀬大臣から直々にお願いされるとは思いませんでしたよ。声をかけられたとき、僕、何かやらかしたのかと本気で焦りましたからね」
航太は少し苦笑して、頭を下げた。
「突然お願いしてしまい、申し訳ありませんでした」
だが鶴田は、手を振るようにして首を横に振る。
「いや、気にしないで。なかなかこの病気が疑われる患者さん、実際には多くないからね。診察できて良かったですよ」
そう言いながら、ふと航太の動きに目をやる。
航太は、無意識のうちに、採血を終えて力なく横になる紗良の頭を、やさしく撫でていた。
その光景に鶴田は目を細めて、くすっと笑った。
「……優しいですね、橘さん。やっぱり一ノ瀬大臣があなたを警護役に選んだの、わかる気がしますよ。今は、彼氏さん……なんでしょう?」
茶化すような口調に、航太は思わず目を瞬かせ、頬をほんのり赤く染めた。
「……恐縮です」
その短い返事に、鶴田は満足げに笑みを浮かべながら「はいはい、初々しい」と冗談めかして呟いた。
「お疲れ様でした。検査結果が出るまで、20分くらいかかりますので、少しお待ちください」
そう穏やかに告げたあと、鶴田はふと表情を緩めて、2人に向かって話し始めた。
「……まさか、一ノ瀬大臣から直々にお願いされるとは思いませんでしたよ。声をかけられたとき、僕、何かやらかしたのかと本気で焦りましたからね」
航太は少し苦笑して、頭を下げた。
「突然お願いしてしまい、申し訳ありませんでした」
だが鶴田は、手を振るようにして首を横に振る。
「いや、気にしないで。なかなかこの病気が疑われる患者さん、実際には多くないからね。診察できて良かったですよ」
そう言いながら、ふと航太の動きに目をやる。
航太は、無意識のうちに、採血を終えて力なく横になる紗良の頭を、やさしく撫でていた。
その光景に鶴田は目を細めて、くすっと笑った。
「……優しいですね、橘さん。やっぱり一ノ瀬大臣があなたを警護役に選んだの、わかる気がしますよ。今は、彼氏さん……なんでしょう?」
茶化すような口調に、航太は思わず目を瞬かせ、頬をほんのり赤く染めた。
「……恐縮です」
その短い返事に、鶴田は満足げに笑みを浮かべながら「はいはい、初々しい」と冗談めかして呟いた。