【番外編】SP 橘は、“甘やかし専門医”です
試験終了後、訓練場にほど近い評価室へと新人たちは一人ずつ呼ばれ、審査官たちによる個別評価を受けていった。
三浦翔太の名前が呼ばれると、一瞬肩がピクリと動いた。
だが、彼は真っすぐ立ち上がると、深く一礼し、静かに部屋へ入っていった。
審査官席の中央に座る警護課長・城田がファイルに目を落としながら切り出す。
「三浦君。君の対応速度と判断は、全体の中でも特に目立っていた。避難誘導では群衆の死角に目を配っていたのも評価点だ。ただ──」
横にいた坂井が手元の映像記録をめくりながら口を挟む。
「最後のシナリオ、第三者接触対応の場面で少し迷いがあったね。要人を庇った後、隊員とのアイコンタクトを取るまでが遅れた。これは連携力の面で課題がある」
三浦は小さく頷いた。
「はい、そこは自分でもミスだと感じました。実際に動いたあと、無意識に確認を忘れていました」
「言語化できているのはいいことだ」と田嶋が補足し、
「その上で、次に活かせるかどうかが重要だ」と続けた。
「今のうちに失敗しておけ」
最後に橘が言う。
「本番では、二度目の確認は命取りになる。お前なら、修正できると思ってる」
三浦は少し目を見開き、すぐに引き締めて頭を下げた。
「……ありがとうございます」
その後、他の候補者たちも順次評価を受けたが、そこでは主に松浦が簡潔に評価を述べ、城田と山根がそれぞれ補足を入れる程度だった。
評価が一巡すると、全員が控室へと戻され、審査官たちは別室の協議室へと移動した。
三浦翔太の名前が呼ばれると、一瞬肩がピクリと動いた。
だが、彼は真っすぐ立ち上がると、深く一礼し、静かに部屋へ入っていった。
審査官席の中央に座る警護課長・城田がファイルに目を落としながら切り出す。
「三浦君。君の対応速度と判断は、全体の中でも特に目立っていた。避難誘導では群衆の死角に目を配っていたのも評価点だ。ただ──」
横にいた坂井が手元の映像記録をめくりながら口を挟む。
「最後のシナリオ、第三者接触対応の場面で少し迷いがあったね。要人を庇った後、隊員とのアイコンタクトを取るまでが遅れた。これは連携力の面で課題がある」
三浦は小さく頷いた。
「はい、そこは自分でもミスだと感じました。実際に動いたあと、無意識に確認を忘れていました」
「言語化できているのはいいことだ」と田嶋が補足し、
「その上で、次に活かせるかどうかが重要だ」と続けた。
「今のうちに失敗しておけ」
最後に橘が言う。
「本番では、二度目の確認は命取りになる。お前なら、修正できると思ってる」
三浦は少し目を見開き、すぐに引き締めて頭を下げた。
「……ありがとうございます」
その後、他の候補者たちも順次評価を受けたが、そこでは主に松浦が簡潔に評価を述べ、城田と山根がそれぞれ補足を入れる程度だった。
評価が一巡すると、全員が控室へと戻され、審査官たちは別室の協議室へと移動した。