私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
――ちょうどいい。
俺は師匠と崇めるガデムの協力を得て、変身魔法で兄に姿を変えた。
「相手は天才魔術師です。おそらく、すぐに見破られてしまうでしょう」
「構わん。そのほうが、好都合だ」
あいつに成り代わって交流を深めるなど、冗談ではない。
さっさと正体を露呈して、アルベールよりも俺を愛してくれるように仕向けたほうがよほどいい。
そう考えた俺は、忌々しい兄に成り代わり――許嫁と対面したのだが……。
「あなた、誰?」
名前を呼んですぐにバレるなど、あまりにも早すぎる。
出会って3秒で正体を明かすなどプライドが許さず、兄のふりを続けていれば。
「ふーん。アルベールだって言い張るなら、もういいよ」
彼女は指をぱちんと弾くと、俺の身にかけられた変身魔法が解除してしまった。
「あれ? 偽っていたのは、髪と瞳の色だけなの?」
あいつは兄とは似ても似つかない銀髪と紫色の瞳を、不思議そうに見上げる。
肩越しで切り揃えられた茶色のボブヘアと、快活な印象を与えるオレンジ色の瞳は、まるで青空に光り輝く太陽のようで――俺は思わず、狼狽えてしまった。
俺は師匠と崇めるガデムの協力を得て、変身魔法で兄に姿を変えた。
「相手は天才魔術師です。おそらく、すぐに見破られてしまうでしょう」
「構わん。そのほうが、好都合だ」
あいつに成り代わって交流を深めるなど、冗談ではない。
さっさと正体を露呈して、アルベールよりも俺を愛してくれるように仕向けたほうがよほどいい。
そう考えた俺は、忌々しい兄に成り代わり――許嫁と対面したのだが……。
「あなた、誰?」
名前を呼んですぐにバレるなど、あまりにも早すぎる。
出会って3秒で正体を明かすなどプライドが許さず、兄のふりを続けていれば。
「ふーん。アルベールだって言い張るなら、もういいよ」
彼女は指をぱちんと弾くと、俺の身にかけられた変身魔法が解除してしまった。
「あれ? 偽っていたのは、髪と瞳の色だけなの?」
あいつは兄とは似ても似つかない銀髪と紫色の瞳を、不思議そうに見上げる。
肩越しで切り揃えられた茶色のボブヘアと、快活な印象を与えるオレンジ色の瞳は、まるで青空に光り輝く太陽のようで――俺は思わず、狼狽えてしまった。