私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
 レオドールと二人きりで抱き合い、魔法ラボの床で布団もかけずに眠るのが日常になりつつある。

 それに文句を言いたい気持ちでいっぱいだったけど、そんな余裕もないほどに仕事が忙しいのだからどうしようもない。

 私は今日も、緊張感溢れる荒れ地のど真ん中にいた。

「エルネット!」
「わかってる!」

 目の前には、黒魔術に侵食された女性の姿がある。
 今月何度目かわからぬ呪文を口にした私は、魔力と引き換えに解呪を行った。

「エルネ・アレ……っ!」
「うぅ、ぅうう……っ」

 呻き声を上げていた女性の身体から、黒い靄が飛び出てくる。
 それらはやがてキラキラと光り輝き、霧散した。

 ーーはぁ、疲れた……。今日の仕事は、もう終わり!

 次に備えて、さっさとラボに帰って寝よう。

「あっ。騎士さーん! こっち……」

 地面に倒れ伏した女性を駆けつけてきた騎士に引き渡すまでが、私の仕事。
 足音がした方へ振り返り、姿を見せた人物を視界に捉えた瞬間ーー驚愕した。
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