私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「……婚約者としては、減点」
「なんだと?」
「ほんと、乙女心をわかってないなー。こう言う時は、好きな女の子を背中に庇いながら戦うんだよ」
「その間に、逃げられたらどうする」
「また襲いかかってきたら、私が倒すからいいよ。今やられっぱなしだったのは、魔力が足りなかったからで……」
「自分の能力を過信するな」
「それはこっちの台詞ですー」

 あーあ。また、言い争いになっちゃった。
 なんですぐに、こうなっちゃうんだろ?
 それはレオドールが態度悪く、ガミガミ叱りつけて来るからなのでは……。

「……こんな時でさえも、減らず口を叩くのか……。本当に貴様は……」

 私があいつに責任転嫁すれば。
 どうやらあちらも、似たようなことを考えていたようだ。
 言葉を濁した彼が発しようとしていた内容の続きを、引き出そうとすればーー。

「何? 言いたいことがあるなら、はっきり――」
「いや。喧嘩になるのは、俺も望んでいない」
「そう、なの?」
「戻ろう。こんなところで長々と、話をしている理由がない」
「え? でも……」

 彼が言い合いの矛を収めた結果、私も尻すぼみになる。
 こいつが喧嘩をする理由がないと口にするのであれば、こっちもそれを素直に受け入れるべきだと考えたからだ。
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