私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
 ――夜会で突如始まった、黒魔術騒ぎ。
 駆けつけてくれた魔法ラボの同僚や暇を持て余していた騎士達のおかげで、どうにか重症者を出すに済んだけど……。
 魔女の正体は依然に不明なままで、王城の中で騒ぎになったともなれば……。
 そりゃ、王様の逆鱗に触れるよねぇ。

「天才魔術師の名折れだな」

 ラボ長と一緒呼び出された私は、めちゃくちゃレオドールの父親に詰められていた。

「早急に黒魔術を流布する魔女の存在を突き止め、大人しくさせよ。それができぬのであれば、我が息子との結婚は認めぬ!」
「ほんとですか? ありがとうございます!」

 レオドールと結婚しなくて済むなら、魔女なんて知らなーい。
 みんな黒魔術に侵されて、酷い目に合えばいいんだ。

 なーんて非人道的な考えを曝け出せたら、どれほどよかったことか。

「なんだと?」
「あー、ごめんなさい。今のは冗談です……。ガンバリマス」

 私は引き攣った笑みを浮かべて本音を撤回すると、謁見の間から退出する。
 その後、ラボ長とともに帰路に就こうとしてーー。
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