私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「僕は君を、愛しているから……」

 ぼんやりとなど、している場合じゃない。
 解呪しなきゃとわかっているのに。
 私に愛する愛を囁いたアルベールの瞳からはーー生気が感じられなかった。

「レオドールが好きだと言うのなら……排除しないと……」

 ーー双子の兄弟だからって、そんなところまでそっくりじゃなくていいから! 

 私だけではなくて、レオドールも痴情の縺れで命の危機に曝されるとか……。
 想定外なんだけど……!

「お、落ち着いて。あいつを始末しても、私はアルベールを好きにはならない!」
「他に気になる男がいるんだね……。でも、大丈夫だよ……。僕以外の独身男性を一人ずつ倒していけばいいだけだから……」
「何それ!? とばっちりを受ける人達が、かわいそうだと思わないの?」
「うん。一ミリでも可能性があるなら、その芽は摘んでおかないと……」

 黒魔術に全身を蝕まれたせいか。
 常識まで、どこかに置いてきてしまったようだ。

 ーー早く、解呪しなきゃ。

 そう思い立った私は、困惑している場合ではないと魔術を展開し始めるが……。
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