私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「団長! 罪人の収容が完了いたしました!」
「ご苦労。急に呼び出して悪かったな。下がってくれ」
「はっ」
部下に命令を下せば――騎士達は敬礼後、この場をあとにする。
彼は私達以外の人間がいなくなったのを確認すると……。
騎士服が汚れるのも厭わずに、土の上へ座り込んだ。
ーーその姿は、到底王族とは思えない。
第二王子と言うのも、名ばかり。
いないものとして、扱われて来たからだろうか。
レオドールは、玉座に座ってふんぞり返るよりもーー地べたに腰を下ろして胡座をかいているほうが、似合っているような……。
「一勝一敗だな」
そんな失礼なことを考えているのも、もしかしたら見透かされていたのかもしれない。
彼は低い声でポツリと呟き、肩を竦めた。
「何言ってんの? 勝ってんじゃん」
「違う。身内の汚点だ」
「あー、ね……」
それを勝ち負けで称するのは、どうかと思うけど。
ーーなんだかなぁ……。
妹に泣き叫ばれた言葉が、今もなお胸の奥に突き刺さっている。
「ご苦労。急に呼び出して悪かったな。下がってくれ」
「はっ」
部下に命令を下せば――騎士達は敬礼後、この場をあとにする。
彼は私達以外の人間がいなくなったのを確認すると……。
騎士服が汚れるのも厭わずに、土の上へ座り込んだ。
ーーその姿は、到底王族とは思えない。
第二王子と言うのも、名ばかり。
いないものとして、扱われて来たからだろうか。
レオドールは、玉座に座ってふんぞり返るよりもーー地べたに腰を下ろして胡座をかいているほうが、似合っているような……。
「一勝一敗だな」
そんな失礼なことを考えているのも、もしかしたら見透かされていたのかもしれない。
彼は低い声でポツリと呟き、肩を竦めた。
「何言ってんの? 勝ってんじゃん」
「違う。身内の汚点だ」
「あー、ね……」
それを勝ち負けで称するのは、どうかと思うけど。
ーーなんだかなぁ……。
妹に泣き叫ばれた言葉が、今もなお胸の奥に突き刺さっている。