私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
 嫌なのに、離れないでほしい。
 手を差し伸べたのに、その手を引っ込めるのは、無責任だと怒りを露わにする。

 彼は私に、どうしてほしいんだろう……?

「いや。だから……」
「責任を取れ」
「なんの?」
「中途半端に手を差し伸べたのなら、この程度で根を上げるな。最後までそばにいろ」
「矛盾してない? 結局、どっちなの?」

 いくら考えても理解できない彼の望みは、すぐさまレオドールの唇から紡がれた。
 こいつは結局、私が離れていくのが嫌みたい。

「自分で考えろ」

 それがどうしてなのかは、教えてもらえなかった。
 それに苛立って、つい本心を口にしてしまえば。

「なんなの、あんた。意味分かんない……」
「それはこちらの台詞だ」

 普段の調子を取り戻した彼は、私から視線を逸らす。

 嫌いだけど、そばにいてほしい。
 それってつまり、ツンデレ?
 普段の辛辣な態度はツン期で、今はデレ期ってことだ!

 ほーん。なるほどね~。
 もしもそうだったら、私に対する心無いない言葉は全部、好きの裏返しになるけど……。
 本当に、この考察は合っているのだろうか?
< 50 / 241 >

この作品をシェア

pagetop