私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
 あそこは治安が悪いから駄目。
 ここは家賃が高すぎる。
 あれも、これも。見つけてきた物件は全部ラボ長に却下されて、なかなか住む場所が決まらない。

 ーーもう。なんで私、未成年なんだろ?

 飛び級制度を使って働いているんだから、成人扱いしてくれたらよかったのに!

 お父さんに貴族止める、なんて。
 大口叩いてこれじゃ、いろいろとまずいよね……?
 こうなったら、姿も大人のおねえさんに変更して、非合法的な手段で家を借りるしかないんじゃ……!?

「あー、もう。うまく行かないなぁ……」

 容姿を偽るのって、だいぶコスパが悪いんだよね。
 私の魔力は、仕事で絶対必要になるから……。
 すっからかんな状態で黒魔術の解呪依頼が来ても、対応できないわけで……。
 助けられるはずの命を見殺しにするのだけは、絶対に嫌だから。

 ありのままの私で、どうにかこの状況を打破する手段を考えなきゃいけなくて……。

 ーーこれも全部、あいつが求婚なんてしてきたせいだ。

 もしもレオドールが素直ないい子で、私と仲がよかったら。
 もしもアルベールではなく、彼と許嫁だったら。
 こんなふうに悩まなくても、よかったのになぁ……。
< 80 / 241 >

この作品をシェア

pagetop