私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「俺が愛してるのは、エルネットだけだ」
「それは、耳がタコになるほど聞いた……」
「自覚しているくせに、このザマか。貴様は本当に、手に負えんな……」

 あいつは呆れを含んだ口調でそう吐き捨てると、理解に苦しんでいるようにしか見えない表情をした。

 ーーその言葉、そっくりそのまま返したっていいんだからね?
 そう言いたくなる気持ちをぐっと堪えた私は、彼の求婚を断るために声を発したのだが……。

「何度あんたに、告白されたって……」
「貴様が俺と結婚したくないと駄々を捏ねて、行動するたびに。周りの人間に迷惑をかけていると、なぜ理解できない」

 あいつの口から鋭い指摘が飛んできて、思わず怯んでしまった。
 図星をつかれたからだ。
 否定せずにこいつの気持ちを受け入れていたら。
 マリンヌは不安に思わず、レオドールだって毎日薔薇色の生活を遅れていただろう。彼が欲するのは、私の愛なのだから。

 ーーあれ? こんなに事態がややこしくなっているのって、全部私のせい? 

 それを認めたくなくて。
 私は咄嗟に、否定の言葉を口にした。
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