私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「あんたは私を、いつから好きなわけ?」
「貴様が魔術師としての才を見出され、俺達のどちらかと許嫁になる予定だと聞かされた時から」

 ーー彼は私の問いかけに、思わぬ返答した。

 それって、アルベールの姿を偽って……。
 私と顔を合わせる前からってこと……?

 ――信じらんない! 最初からじゃん!

 私に対する気持ちを隠していたくせに、よくもまぁこんなふうに迫れるよね?
 苛立ちを隠しきれず、私は勢いよく言い放つ。

「もっと早くに、言ってくれたらよかったじゃん! あんたのせいで、私は何回傷ついたかわかんないのに!」
「言えるわけがないだろう! 年端もいかない子どもに、何ができる。何もかもをあの男に奪われた俺が、エルネットに想いを伝えたところで……」
「今だって、同じだよ!」
「違う」
「私はまだ、子どもなの!」
「俺は大人だ」

 売り言葉に買い言葉とばかりに。
 ヒートアップするはずだった言い争いはーーあっさりと終わりを告げる。
 レオドールが冷静さを、取り戻したからだ。
 彼は先程までの苛立ちをどこかに消失させ、私に諭した。
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