あざと泣き虫令嬢はサイコーな黒王子に歪んだ溺愛をされる

医務室のベッド

リゼルアは蛙の解剖の合同授業で気絶する。

リゼルアにとって生理的に嫌いな生き物の中身を暴く儀式はなかなかに残酷だった。こっそりルナアークがリゼルアの代わりにスイスイと蛙を解体していく様子は、もう……言葉にできない。

医務室のベッドで悪夢を見て、ハッと飛び起きる。

ベッドの左側に蛙の顔をした人が優しく見守ってくれていた。

「きゃ――! 蛙人間! ごめんなさいぃ!」
「大丈夫か?」
「えっ? 殿下?」

蛙を解剖したから、リゼルアを恨んで出て来たのかもしれないと、謝ったのに。
よく見るとリアルな作りの蛙の仮面を装着したルナアークだった。

「もう何でそんな事をするのですか?」

泣きながら小さく膨れっ面をするリゼルアは実にあざとい。
蛙の仮面を取る、ルナアーク。

「ビックリするかなと思って」
「また意地悪ですか」
「そう、好き、リゼルア」
「もう殿下、そう言ったら許されると思っていますね」
「うん。リゼルア大好き」
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