あざと泣き虫令嬢はサイコーな黒王子に歪んだ溺愛をされる

反逆の言葉は……。

リゼルアは意趣返しのつもりで思いっきり顔を近づける。そして反逆の言葉を言うつもりだったのに。

「殿下のバ――」

言う途中、ルナアークの唇で塞がれた。そして直ぐ離れる。

「リゼルア大好き」

リゼルアは頭が爆発しそうなほど真っ赤になる。

「で、殿下、今?」
「こっちのほうが良かった?」

蛙の仮面を出すルナアーク。

「それは嫌です」

蛙の仮面を避けるように、ふいっとそっぽを向くリゼルア。

「私ならいいんだ」
「もう、それは乙女の口からは言えません」

それで許してしまう、ちょろいリゼルアだった。

ベッドを囲う白いカーテンが開く。

「医務室のベッドでいちゃいちゃすな! はい、帰った、帰った」

医務室の先生に追い出される二人。

「そうだリゼルア、今からダンスの特訓をしよう」
「やだやだ、絶対に嫌ですぅ!」

嫌だと震え泣くリゼルアにルナアークは頬を赤らめる。本当にリゼルアの泣き顔が好きでしょうがないのだろう。

「冗談だよ」

ルナアークは満足した様子でリゼルアの頭を撫でると、安心したリゼルアの涙腺は更に崩壊した。
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