あざと泣き虫令嬢はサイコーな黒王子に歪んだ溺愛をされる

意地悪したくなる

リゼルアは喜んでもらえるかどうか、緊張する。

「リゼルアだ」

ルナアークはハンカチの刺繡を見るなり、そう呟いた。

「え?」
「可愛いウサギのリゼルア」

表情は変わらないが、リゼルアにはルナアークがとても喜んでいるように見えた。
リゼルアも嬉しくなる。手を後ろで組んで左右に揺れ動く。

「ふふふ」
「意地悪したくなる」
「ダメですよ」
「一生、大事に使う」

リゼルアの腰を抱いて、くるくる回るルナアーク。そこまでは良かったのだが。

今度は回転を速め、手を掴まれたままジャイアントスイングの様な状態になる。良い子も悪い子もマネしちゃダメなやつ。

「きゃ――!」

手が離れるのではないかと、怖くてリゼルアは号泣する。
その後でリゼルアを慰めながらハンカチでリゼルアの涙を拭ってあげるルナアーク。
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