裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
これで最後だという寂しさと、申し訳なさで、胸が締め付けられるように痛かった。
幼なじみとして彼は和葉を大切にしてくれたのに、自分は彼に結婚相手を裏切るようなことをさせてしまった。恩を仇で返すというのはこう言うことをいうのだろう。
冷たい風が吹いて、頬がすーすーとした。
《和葉、違うんだ。福原さんとの件は……》
「い、樹とはいつでも会えるようにするし、それ以外のことは、全部あなたの希望を呑む。あとは弁護士さんに連絡して」
一方的に言い切って、和葉は急いで通話を切った。そのまま電源を落とし、冷たい手すりに前のめりに寄りかかると、腕に目を伏せ肩を震わせた。カーディガンの袖が温かく濡れる。
これで本当に彼とは終わりだ。
もし直接話をするなら、しっかりしてようと思っていたのに、ぐだぐだだった。でもこれが、自分にできる精一杯だった。
彼だって弁護士から話を聞けばこれでよかったと思うはずだ。
泣くな、と和葉は自分を叱る。
自分に泣く資格はない。
それに全部、覚悟していたことじゃないか。
彼への想いに気がついた時から、こうなることはわかっていた。
けれどどうしても涙を止められなかった。
冬のはじまりの風は冷たく、和葉の髪をなびかせる。
ビルとビルの間を冷たい風が駆け抜けるヒュオーという音を聞きながら、和葉は肩を震わせていた。
幼なじみとして彼は和葉を大切にしてくれたのに、自分は彼に結婚相手を裏切るようなことをさせてしまった。恩を仇で返すというのはこう言うことをいうのだろう。
冷たい風が吹いて、頬がすーすーとした。
《和葉、違うんだ。福原さんとの件は……》
「い、樹とはいつでも会えるようにするし、それ以外のことは、全部あなたの希望を呑む。あとは弁護士さんに連絡して」
一方的に言い切って、和葉は急いで通話を切った。そのまま電源を落とし、冷たい手すりに前のめりに寄りかかると、腕に目を伏せ肩を震わせた。カーディガンの袖が温かく濡れる。
これで本当に彼とは終わりだ。
もし直接話をするなら、しっかりしてようと思っていたのに、ぐだぐだだった。でもこれが、自分にできる精一杯だった。
彼だって弁護士から話を聞けばこれでよかったと思うはずだ。
泣くな、と和葉は自分を叱る。
自分に泣く資格はない。
それに全部、覚悟していたことじゃないか。
彼への想いに気がついた時から、こうなることはわかっていた。
けれどどうしても涙を止められなかった。
冬のはじまりの風は冷たく、和葉の髪をなびかせる。
ビルとビルの間を冷たい風が駆け抜けるヒュオーという音を聞きながら、和葉は肩を震わせていた。