裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
興奮して勝ち誇るように声をあげる福原を、豊がうっとしそうにちらりと見た。
「遼一、説明しろ」
「私があの時の条件を破ったのは確かですが、告訴されるのは寺坂元副社長ではなくあなたですよ、福原現副社長」
鋭く遼一が言い放ちポケットから、携帯を出す。
自身のメールを開いて、皆に見せた。
「石原泰明が、今朝弁護士に伴われて、神奈川県警へ出頭いたしました。罪状は業務上横領の虚偽申告にかかる私文書偽造。合わせて、私は、福原副社長、あなたの業務上横領に関する証拠と告発状を受け取っています」
「い、石原……⁉︎」
福原がギョッとしたように呟いた。
「どうして今更、それにあいつはドバイにいるはず」
そこでハッとして口を噤んだ。
「どういうことだ?」
豊が遼一を催促した。
「つまり彼の言い分は、二年半前の寺坂副社長の内部告発は、当時常務だった福原取締役からそそのかされて行ったもの。内容はまったくの虚偽で、横領の真犯人は福原副社長だったと。彼には幼い難病の息子がいた。そのために必要だった多額の治療費を肩代わりしてもらう見返りだったと主張しています。ここ二年は福原副社長の指示によりドバイに潜伏していました」
遼一の説明に豊が険しい表情になっていく。
福原は見てわかるほど青ざめて机の上に置いた手がぶるぶると震えている。
「よ、よくもそんな根も葉もない話を! 橘くん、き、君は歩美と結婚するなら、私の息子になるのだろう! どうしてこんな侮辱を……!」
「その辺りは、裁判で明らかにいたしましょう。私は弁護士から一連の資料を預かっていますから、会社としてもあの件を検討しなおす必要があります。社長、取締役会の招集を要求いたします。伊東専務取締役、山口取締役には本日の午前中に連絡を取りすでに話を通してあります」
怒りに震える相手を前に、遼一は一歩も引かなかった。
「副社長、あなたは有能かもしれないが、人を大切にしなさすぎる。利用するだけしておいてあとは捨て置くというのでは、人はついてきませんよ。石原さんは、日本に帰り息子に会いたいと何度もあなたに言ったそうですが、あなたはそれを許さなかった。……息子さんは先日亡くなったそうです」
「遼一、説明しろ」
「私があの時の条件を破ったのは確かですが、告訴されるのは寺坂元副社長ではなくあなたですよ、福原現副社長」
鋭く遼一が言い放ちポケットから、携帯を出す。
自身のメールを開いて、皆に見せた。
「石原泰明が、今朝弁護士に伴われて、神奈川県警へ出頭いたしました。罪状は業務上横領の虚偽申告にかかる私文書偽造。合わせて、私は、福原副社長、あなたの業務上横領に関する証拠と告発状を受け取っています」
「い、石原……⁉︎」
福原がギョッとしたように呟いた。
「どうして今更、それにあいつはドバイにいるはず」
そこでハッとして口を噤んだ。
「どういうことだ?」
豊が遼一を催促した。
「つまり彼の言い分は、二年半前の寺坂副社長の内部告発は、当時常務だった福原取締役からそそのかされて行ったもの。内容はまったくの虚偽で、横領の真犯人は福原副社長だったと。彼には幼い難病の息子がいた。そのために必要だった多額の治療費を肩代わりしてもらう見返りだったと主張しています。ここ二年は福原副社長の指示によりドバイに潜伏していました」
遼一の説明に豊が険しい表情になっていく。
福原は見てわかるほど青ざめて机の上に置いた手がぶるぶると震えている。
「よ、よくもそんな根も葉もない話を! 橘くん、き、君は歩美と結婚するなら、私の息子になるのだろう! どうしてこんな侮辱を……!」
「その辺りは、裁判で明らかにいたしましょう。私は弁護士から一連の資料を預かっていますから、会社としてもあの件を検討しなおす必要があります。社長、取締役会の招集を要求いたします。伊東専務取締役、山口取締役には本日の午前中に連絡を取りすでに話を通してあります」
怒りに震える相手を前に、遼一は一歩も引かなかった。
「副社長、あなたは有能かもしれないが、人を大切にしなさすぎる。利用するだけしておいてあとは捨て置くというのでは、人はついてきませんよ。石原さんは、日本に帰り息子に会いたいと何度もあなたに言ったそうですが、あなたはそれを許さなかった。……息子さんは先日亡くなったそうです」