裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
「嫌な態度をとってごめんなさい」
「大丈夫だ。だけどまぁ、それはそれとして、和葉があそこまで怒るの大人になってからは見てなかったから、新鮮で可愛いと感動したよ」
和葉の心の負担を軽くするためか、彼は冗談めかして肩をすくめた。
「ハワイで、頑張ったんだなって思った」
その言葉に、和葉は少し不安になる。
婚約破棄前の和葉は自分の意見をたくさん口にするタイプではなかった。そもそも主張するほどの意見もなかったからだ。
でも今は、樹を育てていくために自分はどうあるべきか、どうするべきか常に考えるようにしている。
彼の中での和葉が二年半前のままなら、今の自分は嫌かもしれないと思ったからだ。
「その……そういうのって、遼一はどう思う?」
思わずそう問いかけるが、なんだか要領を得ない感じになってしまう。
遼一が首を傾げた。
「婚約破棄した時、私すごく反省したの。なんか私って全部甘かったんだなって。それでひとりでも生きていけるようにハワイで頑張ったんだけど、向こうはね、自己主張の国だから、その……もしかしたら私、前より気が強くなったかも。遼一はそういうの嫌じゃない?」
恐る恐るそう言うと、遼一が眉を上げる。そして噴き出した。
「なにを言うかと思えば……! 大丈夫だ、俺が和葉を嫌になるわけないだろう」
大きな手が和葉の頭をくしゃくしゃと撫でて、優しい眼差しが和葉をとらえた。
「以前のふんわりした和葉も好きだけど、今の和葉もすごく魅力的だ。俺を敵だと思っていた頃、樹との生活を守ろうとする姿は綺麗だった。つらい思いをさせていることには胸が痛んだが、あまりに美しくてその場でどうにかしてしまいそうで、堪えるが大変だった」
「な、なに言って……! い、嫌じゃないならいいけど……」
なんだかとても恥ずかしいことを言われたような気がして、和葉は真っ赤になってゴニョゴニョとしか答えられない。
そしてそういえば恋人だった時の彼は、いつもこうだったと思い出す。
ことあるごとに和葉は可愛いと大袈裟に褒めて、失敗は咎めないどころか、それすらも愛しいと恥ずかしげもなく口にする。
婚約破棄後、和葉は彼のこの態度を、偽りの愛で自分を欺くために大袈裟に演技していたのだと理解した。けれど婚約破棄が彼の本心でなかったとしたら、ナチュラルに言っていたということになる。
「言いたいことは全部言ってくれ。俺は和葉の考えをすべて知りたい。会えなかった二年半分、和葉の言うことを聞きたいし、なんでもしたい」
「大丈夫だ。だけどまぁ、それはそれとして、和葉があそこまで怒るの大人になってからは見てなかったから、新鮮で可愛いと感動したよ」
和葉の心の負担を軽くするためか、彼は冗談めかして肩をすくめた。
「ハワイで、頑張ったんだなって思った」
その言葉に、和葉は少し不安になる。
婚約破棄前の和葉は自分の意見をたくさん口にするタイプではなかった。そもそも主張するほどの意見もなかったからだ。
でも今は、樹を育てていくために自分はどうあるべきか、どうするべきか常に考えるようにしている。
彼の中での和葉が二年半前のままなら、今の自分は嫌かもしれないと思ったからだ。
「その……そういうのって、遼一はどう思う?」
思わずそう問いかけるが、なんだか要領を得ない感じになってしまう。
遼一が首を傾げた。
「婚約破棄した時、私すごく反省したの。なんか私って全部甘かったんだなって。それでひとりでも生きていけるようにハワイで頑張ったんだけど、向こうはね、自己主張の国だから、その……もしかしたら私、前より気が強くなったかも。遼一はそういうの嫌じゃない?」
恐る恐るそう言うと、遼一が眉を上げる。そして噴き出した。
「なにを言うかと思えば……! 大丈夫だ、俺が和葉を嫌になるわけないだろう」
大きな手が和葉の頭をくしゃくしゃと撫でて、優しい眼差しが和葉をとらえた。
「以前のふんわりした和葉も好きだけど、今の和葉もすごく魅力的だ。俺を敵だと思っていた頃、樹との生活を守ろうとする姿は綺麗だった。つらい思いをさせていることには胸が痛んだが、あまりに美しくてその場でどうにかしてしまいそうで、堪えるが大変だった」
「な、なに言って……! い、嫌じゃないならいいけど……」
なんだかとても恥ずかしいことを言われたような気がして、和葉は真っ赤になってゴニョゴニョとしか答えられない。
そしてそういえば恋人だった時の彼は、いつもこうだったと思い出す。
ことあるごとに和葉は可愛いと大袈裟に褒めて、失敗は咎めないどころか、それすらも愛しいと恥ずかしげもなく口にする。
婚約破棄後、和葉は彼のこの態度を、偽りの愛で自分を欺くために大袈裟に演技していたのだと理解した。けれど婚約破棄が彼の本心でなかったとしたら、ナチュラルに言っていたということになる。
「言いたいことは全部言ってくれ。俺は和葉の考えをすべて知りたい。会えなかった二年半分、和葉の言うことを聞きたいし、なんでもしたい」