裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
具体的なやり取りは話していないし、その後連絡もできていないが、彼女の父親も役員であることや現在は遼一の秘書をしていると考えると、多少の事情は把握しているだろう。仕事上で迷惑をかけたから、これ以上心配をかけるのは申し訳ないと思いプライベートで話をするのは避けたが、心配をかけたかもしれない。
「それはいいの、皆、和葉が好きだったからチームのメンバーは寂しがってたけど」
にっこり笑って、歩美はそこで言葉を切る。そして少し考えてから、声を落とした。
「……昨日麻衣子から聞いてはじめて知ったんだけど。和葉……お子さんがいるの?」
彼女らしい直球の問いかけに、和葉は一瞬身構えて、すぐに明るく返事をする。
「はい、実は。ハワイで出産しました」
「そう……。結婚は?」
「してないんです。子供の父親とは仕事を辞めてから出会って、運命だなんて思って盛り上がって勢いで渡米しちゃいましたけど、そんなにうまくはいかないですよね。でもまぁ息子を授かったのには感謝してるし、今はこれでよかったって思っています」
息子を連れて帰国して遼一がいる場所で働くと決まった際、こういう場面もありうるだろうとあらかじめシミュレーションしていて、その時は答えようと考えていたストーリーだ。
樹が無事に生まれたので、もはや遼一側に必死になって隠す必要はないのかもしれないが、知られたら一悶着あるだろう。できれば知られたくない。
やっと手に入れた平穏な生活を乱されるのは嫌だった。麻衣子にも樹の父親については知らないと言ってもらっている。
歩美が啞然とした表情で「そう……」と答えた。
彼女の反応は当然だ。
出会ってすぐの男性の子を妊娠して渡米するなんて、真面目だけが取り柄だった当時の和葉のキャラからはかけ離れている行動だ。
でも直前に婚約破棄をしているという事実から、自暴自棄になっていたと思われたのか、歩美は納得したようだ。
「大変だったのね」
「歩美さんにはご心配をおかけしたので、ご報告しなきゃって思ってたんですけど、連絡しづらくてすみません」
歩美が安心したように笑った。
「とにかく、元気そうでよかった」
「はい、いろいろご心配おかけしましたけど、もうすっかり」
無意識のうちに声に力が入ったのは、彼女が今遼一に近いところで働いていると聞いたからかもしれない。
「それはいいの、皆、和葉が好きだったからチームのメンバーは寂しがってたけど」
にっこり笑って、歩美はそこで言葉を切る。そして少し考えてから、声を落とした。
「……昨日麻衣子から聞いてはじめて知ったんだけど。和葉……お子さんがいるの?」
彼女らしい直球の問いかけに、和葉は一瞬身構えて、すぐに明るく返事をする。
「はい、実は。ハワイで出産しました」
「そう……。結婚は?」
「してないんです。子供の父親とは仕事を辞めてから出会って、運命だなんて思って盛り上がって勢いで渡米しちゃいましたけど、そんなにうまくはいかないですよね。でもまぁ息子を授かったのには感謝してるし、今はこれでよかったって思っています」
息子を連れて帰国して遼一がいる場所で働くと決まった際、こういう場面もありうるだろうとあらかじめシミュレーションしていて、その時は答えようと考えていたストーリーだ。
樹が無事に生まれたので、もはや遼一側に必死になって隠す必要はないのかもしれないが、知られたら一悶着あるだろう。できれば知られたくない。
やっと手に入れた平穏な生活を乱されるのは嫌だった。麻衣子にも樹の父親については知らないと言ってもらっている。
歩美が啞然とした表情で「そう……」と答えた。
彼女の反応は当然だ。
出会ってすぐの男性の子を妊娠して渡米するなんて、真面目だけが取り柄だった当時の和葉のキャラからはかけ離れている行動だ。
でも直前に婚約破棄をしているという事実から、自暴自棄になっていたと思われたのか、歩美は納得したようだ。
「大変だったのね」
「歩美さんにはご心配をおかけしたので、ご報告しなきゃって思ってたんですけど、連絡しづらくてすみません」
歩美が安心したように笑った。
「とにかく、元気そうでよかった」
「はい、いろいろご心配おかけしましたけど、もうすっかり」
無意識のうちに声に力が入ったのは、彼女が今遼一に近いところで働いていると聞いたからかもしれない。