【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
一晩経った今、そんな興奮はすっかりと冷め切った。いや、冷め切った理由は時間が経ったからだけではない。彼からのひとことも原因の一つにあげられる。
(私と付き合い始めたときには、すでに王太子殿下とクラリッサ様の結婚式の日取りは決まっていた)
彼は自分の子をランドルフの子の護衛としてつかせたいと言っていた。となれば、同じ時期に結婚し、子にめぐまれる必要がある。
ランドルフの結婚が決まったとなれば、その夢を叶えるためにはジェイラスだって伴侶を決めなければならない。
そんなとき、身近なところに手頃な女性が現れたら――?
仕事で顔を合わせているし、何よりもアリシアはジェイラスに従順だ。
(もしかして……誰でもよかった? その時期に出会った人で、ころっと結婚まで流されるような女性であれば……)
見事にころっと結婚まで流されそうになっていることに、アリシアも自覚している。
それに彼は「結婚しよう」「一緒にいると落ち着く」とは言うが、「愛してる」「好きだ」とは言ったことがない。交際を始めるときも「付き合ってほしい」としつこく熱弁されたけれども、そこに「好きだ」という言葉はなかったかもしれない。
結婚しようと言われたときは浮かれていたのに、それに気づいてしまったら胸がズキリと痛み出す。
(私と付き合い始めたときには、すでに王太子殿下とクラリッサ様の結婚式の日取りは決まっていた)
彼は自分の子をランドルフの子の護衛としてつかせたいと言っていた。となれば、同じ時期に結婚し、子にめぐまれる必要がある。
ランドルフの結婚が決まったとなれば、その夢を叶えるためにはジェイラスだって伴侶を決めなければならない。
そんなとき、身近なところに手頃な女性が現れたら――?
仕事で顔を合わせているし、何よりもアリシアはジェイラスに従順だ。
(もしかして……誰でもよかった? その時期に出会った人で、ころっと結婚まで流されるような女性であれば……)
見事にころっと結婚まで流されそうになっていることに、アリシアも自覚している。
それに彼は「結婚しよう」「一緒にいると落ち着く」とは言うが、「愛してる」「好きだ」とは言ったことがない。交際を始めるときも「付き合ってほしい」としつこく熱弁されたけれども、そこに「好きだ」という言葉はなかったかもしれない。
結婚しようと言われたときは浮かれていたのに、それに気づいてしまったら胸がズキリと痛み出す。