【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「いや……こちらも、侵入者に気がつかなかった。君がすぐに動いてくれたから、殿下はかすり傷一つ負わなかった」
そこまで言ったジェイラスの視線は、真っすぐにヘリオスを捉えている。彼は、子どもが好きなのだろうか。昨日の子どもたちへの指導からも、そんな様子が感じられた。
「息子です。そこで眠ってしまったみたいで」
「なるほど。君の側を離れたくなかったのだな? このままでは風邪を引く。隣に寝かせよう。だが、先にこれを飲んでくれ。解毒剤だ」
ジェイラスの手にはどろりとした緑色の液体が入ったカップが握られている。見るからに不快な色で、思わず顔をしかめてしまう。
「そんな顔をしないで、飲んでくれ」
どうやら嫌悪感が顔に出てしまったらしい。ジェイラスが困ったように眉をハの形にしつつも、口元には微かな笑みを浮かべている。
「あ、はい……いただきます。本音を言えば、ものすごく飲みたくないのですが。これ、苦いですよね?」
そう口にして、シアは既視感を覚えた。だが、記憶のあるかぎり、このような解毒剤を飲んだことはない。飲むような事態に陥ったのは、今回が初めてだから。
そこまで言ったジェイラスの視線は、真っすぐにヘリオスを捉えている。彼は、子どもが好きなのだろうか。昨日の子どもたちへの指導からも、そんな様子が感じられた。
「息子です。そこで眠ってしまったみたいで」
「なるほど。君の側を離れたくなかったのだな? このままでは風邪を引く。隣に寝かせよう。だが、先にこれを飲んでくれ。解毒剤だ」
ジェイラスの手にはどろりとした緑色の液体が入ったカップが握られている。見るからに不快な色で、思わず顔をしかめてしまう。
「そんな顔をしないで、飲んでくれ」
どうやら嫌悪感が顔に出てしまったらしい。ジェイラスが困ったように眉をハの形にしつつも、口元には微かな笑みを浮かべている。
「あ、はい……いただきます。本音を言えば、ものすごく飲みたくないのですが。これ、苦いですよね?」
そう口にして、シアは既視感を覚えた。だが、記憶のあるかぎり、このような解毒剤を飲んだことはない。飲むような事態に陥ったのは、今回が初めてだから。