【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
彼は眠っていて、目を覚ます気配がない。アリシアが一緒に寝たときはいつもこうだ。
ジェイラスの前から姿を消すのであれば、今。
それに、今日はお昼過ぎから仕事だと、彼は言っていた。次に会う約束をしているのは、明後日の夜。
アリシアは振り返りもせずに涙を堪え、彼の部屋を後にした。
それからすぐに宿舎へと向かい、自室に戻る。まだ、第二騎士団の団長執務室に向かうには朝早い時間だ。時間がくるまで、アリシアは荷物を整理し始める。
外ががやがやと騒がしくなり、やがて静かになった頃、アリシアは部屋を出た。
第二騎士団団長執務室。
そう書かれた部屋の扉をノックすると、中から返事が聞こえた。部屋に入ると、団長は「今日は、特に伝達事項はない」と言う。だが、アリシアが訪れたのは、そんな用件のためではなかった。
「団長……私、騎士団を辞めます。辞めて、田舎に帰ります」
「な、なんだって?」
ジェイラスの前から姿を消すのであれば、今。
それに、今日はお昼過ぎから仕事だと、彼は言っていた。次に会う約束をしているのは、明後日の夜。
アリシアは振り返りもせずに涙を堪え、彼の部屋を後にした。
それからすぐに宿舎へと向かい、自室に戻る。まだ、第二騎士団の団長執務室に向かうには朝早い時間だ。時間がくるまで、アリシアは荷物を整理し始める。
外ががやがやと騒がしくなり、やがて静かになった頃、アリシアは部屋を出た。
第二騎士団団長執務室。
そう書かれた部屋の扉をノックすると、中から返事が聞こえた。部屋に入ると、団長は「今日は、特に伝達事項はない」と言う。だが、アリシアが訪れたのは、そんな用件のためではなかった。
「団長……私、騎士団を辞めます。辞めて、田舎に帰ります」
「な、なんだって?」