【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「僕、ギニー語は教えられるほどではありませんから。ギニー語の授業はシア先生にお願いしたいと思います。僕は、基本的な読み書きを担当したいのですが」
「えぇ、ではテリーはそれをお願いします。私は、踏み込んだ勉強をしたい子たちを受け持つことにします」
「では、俺は身体を動かしたくて、元気がありあまっている子どもたちを引き受けよう。何も剣術だけではない。基礎体力の向上や柔軟性も必要だからな」
 ジェイラスの言葉に、シアは目から鱗が落ちる思いだった。
 騎士になるには、ただ剣を振るだけでは足りない。体力や判断力、柔軟性――それらすべてが子どもたちの将来を支える基盤となる。
 シア一人ではそこまで気が回らなかった。子どもたちの将来のことを考えれば、必要な指導だ。
「ありがとうございます」
「では、みなさん。子どもたちのところにいきましょう」
 役割分担が決まったのを見届けた院長の言葉は、やはり弾んでいた。
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