【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
 ジェイラスを見たヘリオスは、興奮した様子で「きしさまだ、きしさまだ」と声をあげていたが、その一回ぽっきりしか会っていない。
 ヘリオスがジェイラスを受け入れてくれるかどうかが問題だ。
「もし、息子がぐずっていたら。フランクかコリンナに相談していただければ……」
「フランク? あぁ、君の代わりにここに来ていた教師だな。人のよい青年だった。わかった、ヘリオスに何かあったときには彼に頼ろう」
 その言葉を聞いて、シアは胸をなでおろした。それになんとなく、彼にならヘリオスを任せても大丈夫だろうという思いもあった。
「では、ジェイラスさん。ヘリオスのお迎えをお願いしてもよろしいですか?」
「ああ。では、いってくる」
 教室を出ていったジェイラスの足音が遠ざかる。その足音に耳をすませながら、感謝の気持ちに包まれた。
「では、シア先生。早速ですが、今後の授業について相談しましょう。そして、そのやり方を会長に提案して、会長の承認がおりたら実践する」
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