【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
ジェイラスは満足そうに頷いたが、シアにはその記憶がまるでない。まるで別人の物語を聞いているような気分だった。
「だけど、あなたが王国騎士団に所属する騎士だと聞いたら……納得できるかもしれないわ」
コリンナの顔は、感謝してもしきれない様子を物語っている。彼女のあたたかい眼差しに胸を締めつけられつつも、自分の過去が遠い霧の向こうにあるような感覚に襲われた。
「シアはあのとき、仕事を辞めて実家に帰るところだと言っていたの。もしかして、ジェイラスさんとの結婚が決まって……?」
コリンナが口元に手を当て、首を傾げた。三年前の記憶は、誰にとっても曖昧なものだ。
「なるほど。そうであれば、つじつまが合うかもしれないな」
コリンナの言葉の先を奪ったのはボブだった。
「客観的に見ても、ジェイラスさんとヘリオスはよく似ている。親子と言われても違和感はない。もしかしたら、ヘリオスを授かったから、騎士団を辞めて実家に帰ろうとしたところを、コリンナと出会ったのかもしれない」
「ガネル子爵に連絡を入れたところ、アリシアが戻っていないことが判明した。王都からガネル領に戻るには、サバドを経由する必要があったが、サバド行きの馬車の名簿にはアリシアの名前がなかった。だが、モンクトン商会の人間と行動を共にしたのであれば、名簿に名前がなかったことにも納得ができる」
「だけど、あなたが王国騎士団に所属する騎士だと聞いたら……納得できるかもしれないわ」
コリンナの顔は、感謝してもしきれない様子を物語っている。彼女のあたたかい眼差しに胸を締めつけられつつも、自分の過去が遠い霧の向こうにあるような感覚に襲われた。
「シアはあのとき、仕事を辞めて実家に帰るところだと言っていたの。もしかして、ジェイラスさんとの結婚が決まって……?」
コリンナが口元に手を当て、首を傾げた。三年前の記憶は、誰にとっても曖昧なものだ。
「なるほど。そうであれば、つじつまが合うかもしれないな」
コリンナの言葉の先を奪ったのはボブだった。
「客観的に見ても、ジェイラスさんとヘリオスはよく似ている。親子と言われても違和感はない。もしかしたら、ヘリオスを授かったから、騎士団を辞めて実家に帰ろうとしたところを、コリンナと出会ったのかもしれない」
「ガネル子爵に連絡を入れたところ、アリシアが戻っていないことが判明した。王都からガネル領に戻るには、サバドを経由する必要があったが、サバド行きの馬車の名簿にはアリシアの名前がなかった。だが、モンクトン商会の人間と行動を共にしたのであれば、名簿に名前がなかったことにも納得ができる」