【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
名を呼ばれて顔を向けると、ジェイラスが心配そうにこちらを見つめていた。ヘリオスと同じ紫眼が、真っすぐにシアを射貫く。
「あ、ごめんなさい……」
「君は昔からそうだ。自分の言葉を心に押し込めすぎる。悩んでいるなら、俺に教えてくれないか? 俺では頼りにならないかもしれないし。だけど、誰かに話すことでシア自身の考えがまとまるかもしれないし、もしかしたら俺だって何か思い浮かぶかもしれない」
ジェイラスの真摯な言葉に、目の奥が熱くなった。抑えていた感情が、溢れ出してくる。
「ごめんなさい。私もどうしたらいいのか、気持ちの整理がつかなくて……怖いんです……」
一度、気持ちを口にしてしまうと、箍が外れたかのようにぼろぼろと感情が口から出てくる。
「私は、本当にアリシア・ガネルなのか。どうして何も思い出せないの? アリシアじゃなかったらどうなるの? ヘリオスのためだと思ってきたけど、やっぱりサバドにいたほうがよかったんじゃ……?」
覚えていること、覚えていないこと。それが中途半端すぎるから、空白の記憶に手が届きそうで届かないのだ。
ギニー国の言葉はどこで覚えた? なぜ、ヘバーリア国の訛りだとわかった? それがわかるのに、学んだときのことが思い出せない。
「あ、ごめんなさい……」
「君は昔からそうだ。自分の言葉を心に押し込めすぎる。悩んでいるなら、俺に教えてくれないか? 俺では頼りにならないかもしれないし。だけど、誰かに話すことでシア自身の考えがまとまるかもしれないし、もしかしたら俺だって何か思い浮かぶかもしれない」
ジェイラスの真摯な言葉に、目の奥が熱くなった。抑えていた感情が、溢れ出してくる。
「ごめんなさい。私もどうしたらいいのか、気持ちの整理がつかなくて……怖いんです……」
一度、気持ちを口にしてしまうと、箍が外れたかのようにぼろぼろと感情が口から出てくる。
「私は、本当にアリシア・ガネルなのか。どうして何も思い出せないの? アリシアじゃなかったらどうなるの? ヘリオスのためだと思ってきたけど、やっぱりサバドにいたほうがよかったんじゃ……?」
覚えていること、覚えていないこと。それが中途半端すぎるから、空白の記憶に手が届きそうで届かないのだ。
ギニー国の言葉はどこで覚えた? なぜ、ヘバーリア国の訛りだとわかった? それがわかるのに、学んだときのことが思い出せない。