【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
(フランク……ヘバーリア……コリンナ……)
 彼が口にした言葉から、連想ゲームのように推理するが、糸口が見つからない。
(私が邪魔……コリンナに忘却の呪詛をかける……どういう意味?)
 そうやって一人で思案していたところ、いきなり扉が開いた。フランクだ。
「馬車の用意ができましたので、今からヘバーリアに向かいます」
「今からですか?」
 ぽっぽちゃんを飛ばしてからさほど時間が経っていないように思える。ここが王城からどれくらい離れているかもわからない。
「どうしてヘバーリアに?」
「ですから、シアにかけられている呪詛を解くためです。記憶が戻るのだから嬉しいでしょう?」
「それは……でも、ユグリにも魔法師はいます。彼らでは駄目なのでしょうか?」
 むしろ明日、魔法師長エイミに魔法を解いてもらう予定だった。
「ええ。こちらの魔法師に知られると厄介なので。本当は僕と結婚して、そのうえでヘバーリアへ連れて帰りたかった。ですが、邪魔者が現れましたからね」
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