【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
 邪魔者。つまりジェイラスだ。
「シアの忘却の呪詛を、ヘバーリア以外で解除されると厄介なので、こうやってすぐに追いかけてきたのですが」
 誰が解除しても同じだろうとシアは思うのだが、そうではないのだろうか。
「納得していないようですね? シアの忘却の呪詛には呪具を使っているんですよ」
 フランクが不敵に笑った。
 呪具。古い呪いを魔力によって閉じ込めた道具だ。呪具については、一部の民族が深く携わっていたため、ユグリ国内ではまだわからないことも多い。魔法師の中には呪具解析を専門に行っている者もいると聞く。
 そして何よりも、人の精神に強く干渉することから、呪具を使う魔法は呪詛とも呼ばれ、禁忌とされている。少なくともユグリ国内では。
「あなたに吸収された呪具を取り返したいのです。だからヘバーリアへ向かいます」
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