【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「モンクトン商会のフランク……今日、王城に魔石納品に来たようだが、いつもと違う人物だと、門番が覚えていたよ。君の代わりに養護院で子どもたちに勉強を教えていた奴だよな?」
「はい……」
「彼の狙いは……?」
 ジェイラスに聞かれ、なんて答えたらいいのかとシアは思い悩む。
「いや、この場で話す内容ではないな。君は今、怖い目にあったばかりだ」
 そう言ったジェイラスが、再びシアの身体を抱きかかえる。
「あ、あの……ジェイラスさん?」
「身体が震えている。怖かっただろう? それではまともに歩けない。馬まで連れていく」
「だけど、ジェイラスさんは? フランクを捕まえなくていいのですか?」
「俺の仕事はアリシアの保護だ。犯人の確保はエイミたちの仕事。恐らく、魔法を使う相手だろうということで、殿下は騎士団ではなく魔法師たちに命じた」
 フランクは、魔法は使えないが呪具を扱うため、ランドルフの判断は正しいと言えるだろう。
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