【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
 バシンッ――!
 今までで一番の衝撃がくわわり、足を引いた。
(強いっ)
 やっぱり力では敵わない。もう一発攻め込まれたときに、その打撃に負けてシアは後ろに倒れ、手から木刀が離れた。
「そこまで」
 ランドルフの声で、模擬戦は終わる。
 一瞬、庭は静寂に包まれた。だが、すぐに子どもたちの歓声と拍手が爆発する。
「すげー」
「先生、かっこいい」
 負けたのに、子どもたちからそのような声をかけられるとは思ってもいなかった。
 気配を感じて顔を上げると、ジェイラスが手を差し出している。
「すまない……手加減ができなかった。いや、力を抜けば負けると思ったから……」
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