婚約破棄したいなら、それなりの努力をなさいませ?
「いや…それにしても…思い込み激しすぎません?」

「そうなんですの。だから困ってるんです。真実を伝えても信じてくれなくて…」

やだー!ユリアかわいそうーーー!
でもミオナは悪意ゼロ、100%善意なんでしょう?
逆に厄介なのでは…。

「それは苦労なさりましたね…」

めっちゃ同情する!

「いえ…。エディール王子の婚約者が誰になるか、私がどうこうできる問題ではないので、説明は諦めて適当にやり過ごそうと思っていましたの。
ですが、今日のように聖女様まで巻き込んでしまうなんて…。
やっぱりもっと前にきちんと対処するべきだったんですわ」

ユリア…責任感強い…偉すぎる…。

「そんな!ユリア様は何も悪くありませんよ!」

ガシィ!と思わずユリアの両手を取る。

「聖女様…?」

「私になにかできることは…。
そうだ!エディール王子はなにをしてるんです?
本来なら、エディール王子が対処すべきことですよね?
ってか、エディール王子はミオナ様との結婚を望んでるんですか?」

「ああ…、エディール様は押しに弱いんですの。
ミオナ様の猛プッシュにノックアウト状態ですわ…」

「やはりミオナ様からのアプローチだったんですね」

「そうみたいです。
エディール様はとてもお優しくて、人の好意を無下にできない方。
ミオナ様のストレートな求愛を断れるはずもなく、今に至る感じでしょうか。
でも、ただ押されているだけじゃなくて、きちんとミオナ様を好きみたいですよ。
肉食女子が好みなのでしょうね」

なるほど。そんな感じする。
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