【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
国王は豪快に笑っている。
リオネルの頬がほんのりと赤く染まっていた。
そして揺れるオレンジ色の瞳がローズマリーを映し出す。
「ローズマリーさえよければだけど……僕は前向きに思っているから」
「……?」
何故か三人から期待のこもった視線がローズマリーに集まっているではないか。
(リオネル殿下はわたしが娘になるという話を前向きに考えてくれている……という意味でしょうか)
結局、何が言いたいのかをからないため真剣に考えていると見かねたカールナルド国王が口を開く。
「たとえばなんだが、リオネルはローズマリーの結婚相手としてどうだろうか?」
「……!」
「前向きに考えてくれると嬉しいのだが……」
「父上まで……やめてください!」
「だがリオネル、ローズマリーにはきちんと言わなければ絶対に伝わらないと思うぞ?」
「それはわかっています。ですがローズマリーはまだこの国に来たばかりです。やはりまだその時ではないのではないでしょうか……!」
「この美貌だぞ? これからどんどんと外に出て行くことになればそのような機会も増えるはずだ」
二人が何かを言い合っているのを眺めていると、いつのまにか隣までやってきた王妃がローズマリーの手を包み込むように握り「ローズマリーさえよければ、是非!」と言っている。
ローズマリーは今の会話を聞いて考えた結果を報告するために口を開く。
「わたしは……リオネル殿下と結婚できません」
「「「……!?」」」