【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
額を押さえて反省する国王、両手を合わせてうっとりとローズマリーを見つめている王妃。
リオネルは申し訳なさそうにしていたが、ローズマリーは彼の説明を待つことにした。

食事が終わり、夜の月を見上げながらローズマリーはリオネルと中庭を散歩をしていた。
ローズマリーは彼によく外に連れ出してもらってから、外に行くことが大好きになっていた。
夜風はひんやりとしていて気持ちいい。
月に照らされた草花はいつもとは違って見える。

(美味しそうではありませんが、なんだかとても幻想的で綺麗です)

ローズマリーは中庭のベンチに腰掛けながらリオネルとのんびりと月を眺めていた。
月が今日のデザートに食べたアイスクリームのように美味しそうだと思っていると……。


「先ほどの父上と母上の話なんだが……」

「はい、説明をよろしくお願いいたします」

「娘になるというのは、僕と結婚して義理の娘になるという意味で言っていたんだよ」

「……ギリノムスメ?」


義理の娘と聞いてもパッとしないローズマリーだったが、リオネルが丁寧に説明してくれた。


「なるほど。勘違いをして申し訳ありませんでした」

「いや……」


ローズマリーはリオネルのわかりやすい説明に納得していた。
やっと意味を理解したローズマリーだったが、このような話にはまだ疎いため、言い回しが違うだけで勘違いしてしまうこともしばしばだ。
クリストフやミシュリーヌ、教会の人たちにも『頭が固い』『食べ物のことしか頭にないのか』とよく言われていたが、ローズマリーは教えられた知識しかないだけである。
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