【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
そう思っていると顔に出ていたのか『ローズマリーだけに甘えるの』と、言われてしまった。
夢の中でもアイビーとオパールは喧嘩ばかりしていて、ローズマリーの取り合いをしている。
今日も両手を引っ張られながら、体が千切れそうになっていた。


『ローズマリーはボクとずっとずっと一緒にいたんだぞ!』

『生まれたばかりの魔法樹が生意気言わないでちょうだい』

『なんだよ! ちょっと先に生まれただけだろう!?』

『そうよ。アタシの方がお姉さんなの。それにアイビーはずっとローズマリーと一緒にいたからいいでしょう? 次はアタシの番よ』

『ローズマリーはみんなのものだっ!』

『ふんっ!』


どうやら十年先に生まれたオパールの方がお姉さんのようだ。
オパールは顔を背けつつローズマリーに全身を使って張り付いている。


「オパールちゃん、仲良くしましょう。アイビーくんはずっとオパールちゃんの心配をしていたんですよ?」

『……知っているわ』

「そうなのですか?」

『ずっと見ていたもの。ローズマリーがそう言うなら、ほんの少しだけ仲良くしてやらなくもないけど』

『なんだよ! ローズマリー、ローズマリーって! ボクだってローズマリーと一緒にいるからっ』


夢の中でも現実でも二人がベッタリで間に挟まれながら喧嘩をしているため騒がしい。
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