【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
(大聖堂でお祈りの時間によく子どもに静かにしなさいと叱っていたお母さんがいましたけど、その方の気持ちがよくわかるような気がします。けれど二人ともとても可愛いです)
孤児院で小さい子の面倒を見ていたこともあるため慣れてはいるが、魔法樹だとわかっていてもまるで母親に甘える子どものようだ。
(わたしはちゃんと二人のお母さんができているでしょうか)
ローズマリーは母親はいたことがないのに二人のことを可愛いと思う。
すぐにいなくなってしまったが、孤児院で唯一優しかったシスターを思い出しながら、二人のことを面倒を見ていた。
驚いてしまうほと穏やかで平和な日々。
いつものようにリオネルと共に食事をしていた時だった。
「一カ月後に国中の貴族を招いて、君たちのお披露目兼歓迎パーティーを開こうと話していたんだ」
「……パーティーですか?」
「ああ、国中の貴族たちがローズマリーにお礼を言いたいんだよ」
「…………」
ローズマリーはパーティーと聞いて眉を寄せた。
リオネルがローズマリーの固くなった表情を見て名前を呼んだ。
「ローズマリー?」
「実は……わたしはパーティーに出たことがないんです」