【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
将来は王妃になるのだからとマナーや歴史など、色々と習ってはいたものの表に出す機会はまったくなかった。
ローズマリーはずっと大聖堂の中にいたからだ。
何のために指導を受けていのか、よくわからないというのが正直な気持ちだった。

表に出ないローズマリーの代わりに、ミシュリーヌがクリストフのパートナーとしていつも出席していたそうだ。
なのでローズマリーはドレスを着てパーティーに出席したことはない。
故にリオネルにパーティーと言われてもあまり気が進まなかった。

(ちゃんとできるでしょうか……)

ローズマリーは不安ではあったが、アイビーはパーティーと聞いて喜んでいる。
オパールもパーティーが楽しみだと言いたげにワンピースのスカートの裾を持って挨拶をしているではないか。
どうやら魔法樹はお祭りが好きらしい。
カールナルド王国でも年に四回ほどは魔法樹のために祭りを開くそう。
二人の様子を見ても、そういう賑やかな場が好きなのだとわかる。


「もし気が乗らないのなら大丈夫だよ。君の意思を優先するべきだと思うんだ」

「……リオネル殿下」


リオネルはそっとローズマリーの手を握る。


「リオネル殿下は、わたしと一緒にいてくださるのですか?」

「え……? ああ、もちろんだよ。ローズマリーのそばにいるし、困った時はサポートするよ」
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