【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ミシュリーヌのそばにいてわかったことは、気に入らない奴は堂々と毒魔法を使い排除しているということだ。
苦しむ令嬢たちの体にはミシュリーヌの魔力がまとわりついていた。
彼女は癒しの力を持っていると思われているため、疑われることなくやりたい放題。

そんな時、ローズマリーはクリストフの婚約者になってしまった。
彼の婚約者になったのは十五歳だ。

(クリストフ殿下……どんな方でしょうか)

大聖堂にこもってばかりのローズマリーは、王太子であるクリストフに会ったことなどなかった。
理由はクリストフがローズマリーを嫌っているからだと聞いていた。

(嫌っているのに、どうして婚約者になるのでしょうか)

そんな疑問を問いかけるだけ無駄なのだろう。
彼がどんな人物なのかまったく興味がなかった。
そもそも婚約者など、なりたいと思っていない。

クリストフの婚約者になった途端、ミシュリーヌはローズマリーに嫌がらせを始めた。
どうやら彼女はクリストフの婚約者になるために聖女に偽装していたらしい。
その日からミシュリーヌはローズマリーを『裏切り者!』と激しく非難した。

その時、彼女に何度も毒殺されそうになったのだ。
それにミシュリーヌに飲み物をもらっても、濃い紫色の魔力がまとっていて毒が入っているかどうかわかりやすい。
ローズマリーは毒入りかどうかわかるため、いつも未然に防ぐことができた。
それを体内に取り入れたり、触れなければどうということはない。
その度にミシュリーヌは悔しそうにしている。
何度やってもローズマリーが毒入り飲み物を口にしないため、最近は毒殺するのを諦めたようだ。
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