【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
そう聞けば父の言う通りだと思った。
カールナルド王国に聖女がいなかったら、その存在を待ち望んでいたのではないだろうか。
聖女が追放され国に来たのなら、ローズマリーを保護して自分の国に留まらせる。手放すはずがない。
力の強い魔法樹が彼女についてきたのだとしたら尚更だ。

しかしそれはローズマリーが望んだ場合だ。
クリストフの唇が弧を描く。


「大丈夫です。父上……! ローズマリーは俺が迎えに行けば帰ってくるはずですから」

「何を根拠にそう言っている?」

「──ローズマリーは俺のことを愛しているんですからっ!」


自信満々にそう言ったのだが、父は安心したように笑うかと思いきや眉を寄せて不満そうにしている。


「もしそうだとしても、ミシュリーヌを選び自分を箱に閉じこめて追放した相手だ。愛も冷めただろう」

「そんなことありません! ローズマリーは必ず俺を選ぶはずですっ」


クリストフは胸を押さえながら父に訴えかけるようにそう言った。
すると父は信じていないのか首を横に振りながらため息を吐く。


「だったらローズマリーを取り戻してみせろ。まぁ……まったく期待はしていないがな」

「任せてください! ローズマリーは必ず俺を選ぶはずですから」
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