【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで

父はその場に崩れ落ちて項垂れてしまった。


「ああ……どうしてこんなことに」

「父上、しっかりしてください……!」


だがクリストフは諦めることができなかった。
ここで終わるということは、バルガルド王国とクリストフの未来がないということになるのではないだろうか。

(そんなのは許されないぞ……! 直接、ローズマリーに会って確かめなければ納得できない。それに魔法樹もバルガルド王国のものだ。この俺が魔法を取り戻してやるっ)

クリストフは護衛を連れてすぐにカールナルド王国に向かった。
魔法が使えないせいでこんな屈辱な思いをしなければならない。
護衛の騎士たちも剣の振り方を忘れた奴ばかりで護衛として役に立たない。

五日かけてカールナルド王国へと到着する。
お祭り騒ぎのカールナルド王国が憎たらしくてたまらない。
カールナルド王国に入国しようとするものの、バルガルド王国からの人間は入国を拒否しているそうだ。
恐らく手紙が届いたことで、ローズマリーを取り戻しにくるかもしれないと警戒しているのだろう。

(カールナルド国王めっ! なんて姑息な……ローズマリーは俺のものなのにっ)
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