【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
クリストフはなんとかカールナルド王国に入国する方法を探す。
ローズマリーに会えさえすればクリストフの勝ちなのだ。
クリストフは荷馬車に紛れ込む方法を思いつく。
カールナルド王国の一つ手前の街に向かい、カールナルド王国行きの荷馬車を探す。
カールナルド王国行きの馬車を見つけて、すぐに箱の中に体を詰め込んで荷物に紛れ込む。

箱の中は狭くて苦しくて気が触れてしまいそうになる。
ローズマリーにもこんな風に怖い思いをさせてしまったと思うと胸が痛い。
クリストフはなんとか耐えていたが、数時間耐えるのが精一杯だった。
すぐに箱の蓋をあけて外の空気を吸った。

(ローズマリーに会うためなら我慢できる。王太子に戻れるんだ!)

なんとかカールナルド王国に入り込むことに成功したクリストフはすぐに自分の意思で箱から出て裏路地に紛れ込む。
そこでクリストフは衝撃的なものを目にすることになる。
皆が当たり前のように魔法を使っている姿だ。
カールナルド王国では平民も当たり前のように魔法を使っているではないか。

(信じられない……なんてもったいないことを。そう言えば調査員が魔法を使えると言っていたな)

久しぶりに魔力が巡る感覚がした。クリストフは魔法を使用できている。
自分に追い風が吹いている。そんな気がしてならなかった。

クリストフはなんとか王都に向かい、ローズマリーの情報を集めていく。
それと同時に嫌でも耳にするカールナルド王国の王太子、リオネルの名前。
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