【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
するとローズマリーは色とりどりの花に囲まれて、天使のように美しい二人の幼児と共に、花冠を作りながら遊んでいる姿が見えた。
隣には噴水があり、まさに天国のように美しい景色だと思った。
最後に見た時よりも顔色がよく、貧相な体がふっくらとしたように見える。
ローズマリーは本来の美しさを取り戻したのだろう。
ますます綺麗になり、クリストフに相応しくなったのではないのだろうか。

(ローズマリー、今すぐに助けてやるからな……!)

クリストフの妄想はどんどんと進んでいき、精神は擦り切れてしまいそうだった。
最低限の準備しかしておらず、勢いのままここまで来たのだ。
ここまでほとんど飲まず食わずで、日夜問わずローズマリーを探して歩き回っていた。
極限の状態でローズマリーを求めてここまできたためクリストフの限界は近い。

(ああ、ローズマリー! お前が愛するこの俺がここまで迎えに来てやったんだ。きっと喜ぶに違いない)

クリストフはフラフラとした足取りで一歩、また一歩と踏み出していく。


「ローズマリー、俺だ! この俺がわざわざ迎えに来てやったんだぞっ」

「…………!?」

「一緒にバルガルド王国に帰ろうじゃないか!」


ローズマリーのライトブラウンの瞳が喜びから大きく見開かれた。



(クリストフside end)

* * *

< 156 / 193 >

この作品をシェア

pagetop