【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
「さっさとバルガルド王国に持ち帰ろう!」

「……!」

「コレがあればバルガルド王国はまた栄えることができる! 魔法を使いたい放題だ」


クリストフの発言にローズマリーは震える拳を握った。
アイビーとオパールのこの姿を見たとしても魔法樹を所有物扱いする彼が許せなかったのだ。
ローズマリーは怒りから反射的に口を開く。


「この子たちはモノではありません。勝手なことを言わないでください」

「…………は?」

「わたしはバルガルド王国に帰りません。あなたのことも大嫌いです。顔も見たくありません」


あまりにも身勝手なクリストフの発言には我慢ができなかった。
それと同時に、つい本音が漏れ出てしまう。
というよりは先ほどから勘違いばかりされて気持ち悪いと思っていた。勝手にローズマリーがクリストフを心から愛しているという設定を聞いて鳥肌が止まらない。

クリストフは血走った目を見開きながらこちらを見据えていた。
しまった……そう思った時にはもう遅かった。
折角、バレないように彼の足に巻きつけていた草がブチブチと音を立てながら切れてしまう。
足元を見たクリストフはローズマリーが何をしようとしていたかがわかったのだろう。
額には青筋が浮かんでいき、クリストフは怒りを滲ませる。


「ローズマリー……また俺を裏切るつもりか?」
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