【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
先ほどローズマリーを襲おうとしていたのに、すぐに手のひらを返すクリストフに『このクソ野郎! ぶっ潰してやるからな』と、言ってやりたい。
そして倒れたクリストフの後ろには、彼を鋭く睨みつけているオパールとアイビーの姿があった。

クリストフは徐々に草花に締め付けられる恐怖に泣き叫んでいる。
次第に口まで覆ってしまい、くぐもった声しか聞こえなくなっていった。


「アイビーくん、オパールちゃん……!」

『ローズマリーはアタシたちが守るわ!』

『コイツ、悪い奴だ! またローズマリーを傷つけようとした』

「二人とも声が……!」


夢の中でしか話せなかったアイビーとオパールの声が聞こえてくる。
それに魔法まで使えるようになっているということは、二人がさらに成長したということなのだろうか。
どうやらクリストフを拘束したのは、リオネルではなくアイビーとオパールのようだ。

彼らはクリストフをぐるぐる巻きにした後、近くにあった木に吊るしてしまう。
植物に巻かれたクリストフはプラプラと風に揺れていて、なんだか不気味だ。
クリストフの横を通り過ぎて、こちらに向かって走ってくるアイビーとオパール。
二人はそのままローズマリーに抱きついた。ローズマリーも小さな体を抱きしめ返す。
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