【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
バルガルド王国は魔法樹や聖女を奪おうとするのは、周辺の国々の条約を破ったことになる。
結局、バルガルド王国は魔法樹を失い周辺諸国から白い目で見られることになった。
魔法を失い、国は崩壊寸前。
助けを求めようとも魔法樹や聖女を奪われてしまうかもと誰も手を貸すことはない。
周囲から孤立することになり、リオネルはバルガルド王国がなくなるのも時間の問題ではないかと語った。


──それから一カ月後。


五歳ほどの子どもと同じくらいの大きさになったアイビーとオパールは、今日も元気そうにローズマリーに甘えていた。


『ねぇねぇローズマリー、抱っこして!』

『子どもみたいなこと言わないで。あとローズマリーを困らせないでちょうだい!』

「わかりました。ギューしましょうね」

『わーい、ぎゅー!』


ぷにぷにと柔らかい頬が触れる。
甘えん坊のアイビーを抱きしめながら幸せを感じていた。
ふと視線を感じてオパールの方に向くと、腕を組みながらチラチラとこちらを見ている。


「オパールちゃんもどうでしょうか」

『ロ、ローズマリーがそう言うなら仕方ないわね! してあげなくもないわよ』


ローズマリーが腕を広げると、オパールも体を寄せる。
ツンとしているように見えるが頼りになり優しいオパール。
彼女を抱きしめたまではよかったが、そのまま離れなくなってしまった。
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