【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
シェフたちがローズマリーを喜ばせようと美味しい料理を作ってくれるため幸せを更新している。
「ははっ、ローズマリーのお腹が鳴っていることだし、食事にした方がいいね」
「はい、そうしていただけると助かります」
ローズマリーはリオネルの許可を得ると、手際よく食事の準備をしていく。
薄茶色のカゴに入っているのは、野菜とハムがたっぷりと入った具沢山のサンドイッチがギッチリ詰まっている。
ローズマリーはサンドイッチの形が崩れないように手に取って、思いきりかぶりつく。
シャキシャキとした野菜と、ジューシーな厚切りなハム。
ふっくらとしたパンに濃厚なソースが絡み合ってとても美味しい。
あまりの美味しさに「んー……!」と声が漏れてしまう。
(とっても幸せです……!)
のんびりと景色を眺めながら食べる食事は最高なのだとしみじみ思う。
もぐもぐと口を動かしているとリオネルの視線に気づく。
ゴクリと飲み込んだローズマリーは、こちらを見ているリオネルに声をかける。
「どうかしましたか?」
「君が幸せそうに食べていると僕まで嬉しい気持ちになるよ」
「……!」
「サンドイッチは美味しいかい?」
ローズマリーはサンドイッチとリオネルを交互に見る。
(もしかして……リオネル殿下はサンドイッチが欲しいのでしょうか)
そしてリオネルになら大切な大切なサンドイッチをわけてもいいと思い、差し出そうとしようとした時だった。
リオネルはローズマリーの言いたいことを先回りするように手を前に出す。