【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ローズマリーが大丈夫だと言っても、リオネルは自分を責め続けている。
今も見えはしないが護衛がたくさんいるらしい。
リオネルはローズマリーやアイビーやオパールの負担にならないように細部まで気にしてくれた。
ローズマリーはリオネルがいつ休んでいるのかを気になってしまう。
何故なら彼の目の下にはクマが刻まれているからだ。


「リオネル殿下、少し休みませんか?」

「だが……」

「みんなでここに寝転がりたいんです。ダメでしょうか」


リオネルが断ることはわかっていた。
ローズマリーは逃さないと言わんばかりにリオネルの手を掴む。
彼もそれには大きく目を見開いている。


「一緒に休みましょう?」

「…………!」

「無理はよくありません」


うまい言葉が見つからないが、リオネルに無理はしてほしくない。
彼が倒れてしまったらローズマリーは悲しい気持ちになるだろう。

リオネルは微笑んでからローズマリーの提案に頷いた。


「なら、僕も少し横になろうかな」

「……はい!」


ローズマリーも一緒に寝転がる。
なんとなくリオネルも手は繋いだままだ。
ぽかぽかと暖かい日差し。
寝転んだことで深呼吸をすると、さらに眠気が襲う。
繋いだ手から伝わる熱。

風が吹き草花が揺れる優しい音を聞いていた。鳥の囀りが心地よい。
隣ではオパールとアイビーが気持ちよさそうに眠っていた。
ローズマリーはリオネルの方を見ると彼も瞼を閉じている。

(よかったです……リオネル殿下もゆっくりと休めますように)
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