【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
安心したローズマリーは無意識に微笑んだ。
それからゆっくりと瞼を閉じる。
リオネルの手をギュッと握ったまま眠りについた。
暫くすると、リオネルはゆっくりと起き上がり反対側の手でライムグリーンの髪を撫でた。
「ありがとう、ローズマリー。君の優しさに僕は救われているよ」
繋いだ手を持ち上げてリオネルはローズマリーの手の甲に口付けた。
──どのくらい時間が経っただろうか。
心地よい温かさに目をあけるとアイビーとオパールが、ローズマリーにぴったりとくっついている。
ローズマリーを二人を抱きしめるように腕を回そうとするが、ふと気づくと視界からリオネルが消えているではないか。
(いつのまにリオネル殿下の手を離してしまったようです)
ローズマリーが体を起こすのと同時に、アイビーとオパールも目を覚ましたようだ。
強い風が吹き、肌寒さにくしゃみをすると肩にパサリとかかる見覚えのあるジャケット。
ローズマリーが振り返るとそこにはリオネルの姿がある。
「リオネル殿下……?」
「よく眠れたかな? そろそろ肌寒くなってきたから城に戻ろうか」
「はい。ですがリオネル殿下は……」
「ローズマリーが風邪を引いたらアイビーとオパールが悲しむよ?」