【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ローズマリーはこの日のために改めて講師たちにマナーを学ぼうとしたのだが……。

『ローズマリー様は……模範そのものですわ』
『えぇ、本当に注意することがないほどに模範的です』

講師たちに困惑気味にそう言われたことを思い出す。
どうやらローズマリーは、バルガルド王国の講師たちに教えられたことをきっちりこなすことができたようだ。
あとは本番で経験を積んでいけば問題ないそうで一安心である。

扉をノックする音と共に、正装したリオネルが中へ。
いつも彼は落ち着いて見えるのだが、今日は特に大人びて見えた。

(リオネル殿下を見ていると眩しいです。キラキラしています)

クリストフの比ではない。彼は自分がかっこいい、モテるとローズマリーにいつも言っていた。
だが、本当に魅力的な男性とはリオネルのような人を指すのだろう。

リオネルはローズマリーと目を合わせると、そのまま固まって動かなくなってしまった。


「リオネル殿下?」

「…………」

「どこか変なところがありますでしょうか?」


ローズマリーは首を傾げつつ、鏡で自分の姿をチェックしていた。
侍女にも確認してみるが彼女たちも首を横に振って、どこにもおかしくないとアピールしている。
するとリオネルはハッとしたあとに口元を押さえる。
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