【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
「君のことが好きだよ。ローズマリー」

「……!」


リオネルの言葉はローズマリーにいつもよりも重く響く。
どう返事をしようかと考えていたローズマリーは素直に自分の気持ちを答えることにした。


「わたしもリオネル殿下のことが好きです」


だけどリオネルは困ったように笑うだけだ。


「ローズマリーと僕の好きは少し違うかもしれないね」

「どう違うのでしょう?」

「僕はローズマリーを一人の女性として愛しているんだ」

「愛、ですか?」


ローズマリーにとって愛ほど縁遠いものはなかった。
両親に愛された記憶も、誰かを愛したことも愛されたこともないからだ。
それがどんな気持ちで、どう思うのか……ローズマリーにはまだわからない。
アイビーやオパール、魔法樹に対する気持ちが一番愛に近いような気はしていた。


「愛は……とても難しいです。どう答えていいかわかりません」

「今はそれでいいんだよ。気持ちを話してくれてありがとう、ローズマリー」

「…………はい」

「けれど君に好きだと言ってもらえて心から嬉しいよ」
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